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セミナー・シンポジウム

タイトルERATO東山ライブホロニクスプロジェクトセミナー (河島友和博士)
開催日2013年12月10日(火) 14:00~15:00
会場名古屋大学理学部A館2階 222号室

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シンガポールのテマセク生命科学研究所(Temasek Life Sciences Laboratory)のFrederic Berger博士のもとで活躍されている河島友和博士をお招きして下記セミナーを開催致します。


演者:河島友和博士
タイトル:中心体に依存しない新奇な細胞骨格ダイナミクスによる受精の制御
日時:2013年12月10日(火) 14:00~15:00
場所:名古屋大学理学部A館2階 222号室 (A222)

要旨
 次世代の個体を形成するために重要な受精は,雄と雌の配偶子の細胞質融合(Plasmogamy),雄と雌の核の移動(Pronuclear Migration),そして核融合(Karyogamy)などの過程からなり、この基本的プロセスは様々な生物で広く保存されている.多くの動物では,雄と雌の核の移動と以降の受精プロセスにおいて,雄側から受け継がれた中心体と,それを起点に組織された微小管が必須の役割をはたしている.ところが最近,扁形動物であるプラナリアが中心体を喪失していることが示され,従来のシステムでは説明できない中心体非依存的な受精過程の存在が動物で示唆された.一方で,被子植物も進化の過程で中心体形成に必要な遺伝子を喪失しており,また,F-アクチンが受精時に特異的な構造を示すという報告がいくつかされている.われわれはこれら中心体を持たない生物で受精がどのように制御されているのかについて調べるため,シロイヌナズナの受精過程を遺伝学的手法とライブイメージングにより解析した.その結果,被子植物が進化の過程で精核の移動に用いる細胞骨格系を微小管系からアクチン系へと柔軟に切り替えたことが示唆された.この切り替えが,中心体喪失に対していつ行われたかは定かではないが、このシステム転換が進化的に強固に保存されてきた中心体依存的な受精様式から脱するのに必要であったと考えられる.


多くの方のご来場をお待ちしております。

(このセミナーは理学研究科アドバンス生命理学特論ともなっております)

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